Spring Phase 総評
当初1週間で済ませる予定が思った以上に登録曲が来てしまい、
結局2週間にわたってお送りした春イベント「Spring Phase」が終了しました。
登録曲64曲、インプレッション1500超えと形としては成功(?)したと思います。
みなさんホントに登録及びインプレッションありがとうございました。
追加ポイントシステム
このシステムは「努力賞」みたいな物で、
ユーザーのニーズに応える為に色々な事を行った人にポイントというのもいいと思い、
追加ポイントシステム案を提案しました。

01 5key・7keyを両方作成した
02 10keyもしくは14keyを作成した
03 トータルノーツが50〜100のBMSがある。
  隠し譜面やおまけ譜面、30秒以内で終わる楽曲は対象外
04 5key(もしくは7key)にeasy譜面(☆5以下)を同封している。
  ☆6以上のノーマル譜面があるキーが対象となる。
05 難易度☆5以下のBMSをノーマル譜面として同梱している。
  5key・7key両方を同封してる場合、両方同封している事が条件。
06 全体の容量を10MB以内で納めている。
  BMSとBGAの両方を合計とする(NQ版が無い場合、LQ版を対象とする)
07 全体の容量を5MB以内で納めている。
  BMSとBGAの両方を合計とする(NQ版が無い場合、LQ版を対象とする)
08 全体の容量を2.5MB以内で納めている。
  BMSとBGAの両方を合計とする(NQ版が無い場合、LQ版を対象とする)
09 全体の容量を1.44MB以内で納めている。
  BMSとBGAの両方を合計とする(NQ版が無い場合、LQ版を対象とする)
10 公開時にHQ版を用意した。
11 公開時にLQ版を用意した。
  NQ版の圧縮容量が10MBを超えている場合のみ。ただしLQとHQの2種類しか無い場合、LQ=NQとする
12 試聴版を用意している
  音楽フォーマット形式は問わない。ただし、
  ダウンロードアドレスorダウンロードページにリンクを貼っている事、
   もしくはコメント欄に「当サイトでMP3を公開しています」等と明記しておく事) 
13 容量が1MB以内の試聴版を用意している。
  音楽フォーマット形式は問わない。ただし、ダウンロードアドレスorダウンロードページにリンクを貼っている事 
14 演奏時間を1分〜2分半以内で納めている。
  ショートバージョンがある場合はそちらを優先する。
15 BGAを用意している。
  無し・SoundOnlyのBGAループは除く

非公開にした理由は、「項目を公開した事によりBMS自体の質を落とす可能性があったから」です。
項目を公開したらポイント稼ぎが目的でBMSを作ろうとする人も出てくるでしょう。
それはBMS自体の評価を下げてしまうのではないか?と思ったのです。
ポイント稼ぎが目的で無理に簡単な譜面を作ったり、無理に苦手なBGA製作に手を出したり…
やはり無理に作るよりは自分のやりたい様に作った方が逆に良い作品ができるのではないかと思った為、今回非公開とさせて頂きました。
非公開にした事により、登録者側の色々な自分らしい「ユーザーフレンドリー」な所が見られ良かったと思います。
ユーザーフレンドリー
"ユーザーの様々なニーズに応じる事ができる"という、いわゆる"ユーザーフレンドリー"とは、
中身を言ってしまえば「様々な考え方を持つ人達へダウンロードしてもらえる様、用意をしておく」とも言うべきでしょうか。

BMSの元である音ゲーは、様々な進化を遂げてきました。
特にbeatmania(以下BM)は5鍵盤に次ぐ新たな進化系として、7鍵盤のbeatmaniaIIDX(以下IIDX)が出ました。
BMが出てから早6年…、6年もなればBMに対する考え方は人によって違うわけで、

例えば今のIIDXが好きな人がいれば、未だに開発が終了したBMを愛する人もいます。
今のIIDXの方向性、そして当時のBMの方向性を考えればその二人のBMに対する考え方が全く違うというのも当然ではないでしょうか。

今のBM界がこの様な形ですから、その影響が出ているBMS界でも同じ事が言えます。
その証拠として今回のSpringPhaseはTranceやHAPPY HARDCOREと言ったジャンルが多かったです。
これは現在のIIDXの方向性による影響と言ってもいいのではないでしょうか。

(補足:IIDXは現在10thStyleが稼働中ですが、6thStyle辺りからTrance・HAPPY系と言った曲が多く追加される様になりました)

BMS界はBM界以上に多彩な考え方・方向性を持った方が多いと思います。

例えば、BMSを落とすときにMP3があれば先に曲を聴いて、気に入ったら落とすという方もいれば、
BMSが気に入って「この曲をハイクオリティで聞いてみたい!」という方もいるし、
「BMSは曲・譜面・映像の3拍子が揃ってBMSと言えるんだ」なんて言う方もいます。

中にはあんまり良いとは言えない考え方も持つ人もいます。
例えば、7鍵盤主義の人が「このBMSに7keyが入ってないからこの曲は落とさない」とか、
逆に5鍵盤主義の人が「5keyのBMSが無いからこの曲は落とさない」とか、
はたまた自分がクリアできないからってすぐ糞譜面と決めつけ、そのBMSを捨てるなんて人もいます。

つまり制作者側はその様な人達の事がダウンロード来る事を予測し、
一つのBMSに様々な要素を入れ、色々な考え方を持つ人が受け入れられる様に構成し、公開する。
今回の追加ポイントシステムを追加した理由はここにあります。
ユーザーフレンドリーのもう一つの意味
項目3〜5についての補足説明です。

ユーザーフレンドリーという言葉には「コンピューター経験のない初心ユーザーでも楽に扱えるように設計されたソフトウェアまたはシステムであるさま」という意味があります。
これをBMSに例えると、「初心者でも楽しんでプレイできる様なBMS」になると思います。

現在稼働しているIIDX等の音ゲーは、高難易度化が進み「初心者お断り」的な雰囲気が漂っています。
特にIIDXでは高難易度化の進歩が激しく、初心者にはなかなか手が出せない状況になっています。
易しいモードが用意されていても、人前でなかなかプレイできないのが現状です。

そんな人達の為の練習BMSがあってもいいんじゃないでしょうか?

あと、低難易度BMSを追加ポイントの対象としたもう一つの理由として、「簡単なBMSを作るのは難しい」という考え方があるからです。

BMSもIIDXの影響が出ている為か、高難易度化が確実に進んでいます。
今回のSpringPhaseでも☆1のBMSがたった一つだったというのが現状です。

簡単なBMSを作るというのは案外難しいもので、
演奏メロディを間抜いただけとか、延々と同じパート叩かせるとか、
この様な形で簡単になるにつれ、演奏感が薄れるのではないかと思います。

そういう意味ではBM1stの「u gotta groove」やIIDX1stの「5.1.1」はよく出来ているのではないかと思います。
オブジェが少ないにも関わらず演奏感が出ていて、今でも十分楽しめる作品となっています。

そんな考えから今回の追加ポイントの対象となりました。
容量
全部守れば4ポイントも入っちゃう容量関係ですが、これも説明しないといけませんね。
SpringPhaseを一通り落とさせてもらいましたが、やはり回線の高速化の影響により容量が肥大化している傾向がありますね。
確かに音質に拘るとその分だけ容量が肥大化するわけですが、落とす側にとっちゃそれが大変な事になる人もいます。

回線が早くなったり、PCの進化により新品という言葉は3ヶ月しか持たないと言われてるこの時代にも、
PentiumII時代でBMSがやっと動く低スペックのPCを持つ人や、住んでる地域がADSL・光共にアウトで未だに56kbpsモデムって人もいるし、
回線がブロードバンドでもHDDの容量が少なかったり、逆にHDDに余裕はあるけど回線がナローバンドとか、そういう人もいます。

やっぱり低スペックユーザーやナローバンドユーザーがいるって事も忘れないで欲しいのです。

確かに容量削減をしようとすると自分が望む形にならなかったりするかもしれません。
それがどうしても嫌というなら最低限の容量削減はした方がいいんじゃないでしょうか。
例えばWAVなら音が鳴る前の無音部分をちゃんと切るいわゆる頭出しをしたり、
音質を落とせそうな音は極限まで落としたり、BGAなら256色のBGAを加工をして16色や2色に落としたりすれば
数バイトでも削減できるんじゃないか、と思います。

たとえ今の時代、ナローバンドユーザーはナンセンスと言われようとも、
やっぱりそういうユーザーの為にも少しでも容量削減はした方がいいと思います。
インプレッション
今までイベントでも言える事なのですが、やっぱり今回も棘を持ったインプレッション書き込みが幾つかありました。
確かにインプレッションというのは思った事を書く、つまり感想を書く所なんですが、
いくらなんでもこりゃ無いだろと思った書き込みをいくつか見かけてしまい非常に残念です。

その中でも明らかに他人を中傷する行為と思われる書き込みは全部削除させて頂きました。
(一部ガイドラインだけでは判断し難い書き込みがありましたが、そちらはポイントの集計の対象とさせて頂きました)

インプレッションをする際は、もう少し言葉を選んで頂きたいと思います。
このイベントをやって思った事。
周りでは今回のイベントの事で色々と言われていますが、自分は"開催して良かった"と思います。
確かに正直に言わせていただくと今までのイベントと比べ、周りから"大物作家"と呼ばれる作家さんの参加は少なく、逆に新人さんが多かったのも事実です。
でも新人さんにとっては参考になる意見をいくつか貰えている様ですし、今回のイベントにより次回以降のBMS製作の貴重な意見にもなったのではないでしょうか。

そういう意味もこめて、自分はこのイベントをやって良かったと思います。


さて、言いたい事をずらずらと言ったワケですが、これを持ちまして春のDEEイベント「SpringPhase」を終了させて頂きます。



#こんなのを書く為に2時間もかかってしまった…。



あ、ついでですが後日SpringPhaseの曲を使用したスコアタを行う予定です。
次回イベント予告
自分が企画するBMSイベントはこれからの予定を考えると、これが今年で最初で最後かもしれません(笑
委託イベントに関しては「I respect you」と「BMS OF FIGHTERS 2004」をDEE内で行う予定です。


あ、DWIイベントやるかもよ!(待