曲が印象的です。

制作お疲れさまでした!(翻訳機)

眩惑的なリズムと突発するシンセの奔流にもみくちゃにされるまにまに、異界への扉が見えたり見えなかったり。和ですね。
譜面体験も含めて初めて麻薬的な魅力が生まれる、ＢＭＳならではの作品だと思います。

まずそもそも「こういう曲を書こう」という発想力に脱帽です。曲全体を通して5連符が支配しているという今回のBOF中でも相当イレギュラーな拍の取り方をしているにも関わらず、いやだからこそかもしれませんがここまで魅力的に聴かせることができるということがとにかくすごいと思いました。

個人的にちょっと気になるのはシンセが雰囲気とちょっと違うような気がするのと、パーカッションがしつこ過ぎるかもなーという点です。後者に関しては高難度譜面が先行してしまっているように感じられてしまってあまり良い印象ではなかったです。

ABE3さんのBMS作品全てに共通していることだと思っていますが、
高度な音楽理論と作曲技術の裏打ちがありながら明確なコンセプトが設定された譜面ありきの楽曲として成立していることで、
作りこみの深さとそれによるBMS作品としての説得力の強さに於いては最早右に出る作家がいない、神域のレベルに達していると思っています。

楽曲をただ聴くだけでも素晴らしいのですが、プレイヤーがゲームとして鍵盤を叩くことではじめて画竜点睛を成す、
そんな音楽ゲームの根源的な楽しさが打鍵感のある譜面に濃縮されているのも大きな魅力です。何度でも遊びたくなります。

20ビートや2拍5連といった要素が音楽ゲームで珍しいと感じるのは、それらを楽曲の中で有効に活かすのが難しいからだと思うのです。
伸びやかで美しい和の旋律に20ビートを見事に共存させてまとめあげたのは、流石としか言いようがありません。
全てに於いて非の打ち所がない、完璧なBMSでした。文句なしの1000点です。

ABE3さんの新しい作品をまた楽しめるというだけでBOF2013は楽しみでしたし、
実際そのどれもが素晴らしい作りで幸せでした。尊敬しております。

これからのご活動も応援しています。製作お疲れ様でした。