BOF III - THE BMS OF FIGHTERS 2006 - 総評

総合結果発表

チーム総合ランキング

 ポイント部門POINTアベレージ部門POINT
1 soundDeMP12170 Sunset Cafe Del Mar89.10
2 (大量発生!)チームゴキブリ11990 ハナミズキ・シティ88.38
3 Sunset Cafe Del Mar11495 TK RESPECT FIGHTERS87.32
4 徐々に奇妙な集い11140 (大量発生!)チームゴキブリ87.32
5 信号9155 THE POWERPUFF GIRLS86.77

シングル別ランキング

 ポイント部門POINTアベレージ部門POINT
1 路上のギリジン-Shou+rt Mix-
tarolabo feat.小宮真央
7130 / 93.81
2 VIP〜飛べない俺はただのクマー〜
X JAPONICA
5380 コウソク*コンプライアンス
sasakure.UK(コペン)
92.55
3 私食べごろよ
DJ DAEK
5300 スペクトラム
エルリ鳥
91.94
4 Velaciela
naotyu-
5115 私食べごろよ
DJ DAEK
91.37
5 スペクトラム
エルリ鳥
4965 F
bubbles
90.22

  • チームポイント部門 全順位
  • チームアベレージ部門 全順位
  • 個人成績ポイント全順位
  • 個人成績アベレージ全順位
  • 今年のBOFは、チームポイント部門ではギリジンでダントツのトップを突っ走ったsoundDeMPチームが、
    チームアベレージ部門は各メンバーが高アベレージを維持していたSunset Cafe Del Marチームが、
    そしてシングル部門はポイント部門・アベレージ部門共に「路上のギリジン-Shou+rt Mix-」が優勝となりました。
    おめでとうございます!

    登録曲の話とか

    チームポイント部門のトップを飾ったsoundDeMPチームの「路上のギリジン-Shou+rt Mix-」は、ラーメンズの同名のネタを元に作られた曲でありながら、
    元ネタからは想像もつかないアレンジを施し、かつBMSとしての完成度も高かった事から見事シングルの二部門でも優勝の座に輝きました。
    元ネタを知らずとも完成度の高い曲ですが、元ネタを見た上でプレイするとさらにアレンジによるギャップが楽しめます。
    こういったアレンジは他に類を見ず、作者さんにとっても新たな試みだったと思います。
    色んな意味で「上手いBMS」でした。

    その他の楽曲もBMSとしての完成度が高く、昨年のBOF2005と比べると更にクオリティが上がっています。
    一方で技巧を凝らした演出や作者さんの個性もますます目立つものになり、BMSとしての楽しさもパワーアップしました。
    「The Fate Of The Fairies」のロングノートを上手く使った配置や、「Magical Love Words」のストーリー性あるBGAは今年も健在。
    「コウソク*コンプライアンス」のロングノートでエンジン音を鳴らしてBPMにアクセルをかけるシーンや、
    「Love's Rebirth '06」に同梱されていた原作にあたる「"Truth mix"」をそのまま再現した譜面、
    (良い意味で)全てがブッ飛んでいる「おでんぱ☆ラヴガール -BMS EDIT-」や
    「クリック☆マスターヒロシ」・「n a n o d e l i c」のアナザー譜面(どういう演出かは敢えて伏せておきます)等の、
    様々な「BMSだからこそできる演出」が見られました。

    また、作品のコンセプトを統一したチームも数多く、それぞれが非常に上手く生かされていたと思います。
    一部の例を挙げると、「温暖化上等」チームはFalcom曲のコピーアレンジ縛り。「ハナミズキ・シティ」チームの作品背景には共通の舞台設定がありました。
    「三次元」チームの楽曲が全てボス戦をイメージしたものだったり、「信号」チームは担当した信号の色に合わせたBGAを制作しています。
    「こんにちは、成れの果て」チームの三作品がまとめて三部作になっているのも一つのコンセプトですし、
    「nlbs」チームは全てのBGAに同じキャラクターが出演。そして「THE THIRD 陳PACT」の微妙に遠回しなタイトル名
    それぞれのチームコンセプトに合った演出もあり、チーム戦イベントであるBOFならではの試みがたくさん見られました。

    しかしその分、クオリティの向上やBMSフォーマットの進化、そして本家IIDXを意識した結果の悪い点もいくつか見受けられます。

    まずは容量。回線のブロードバンド化によりBMSの容量は年々肥大化していますが、今大会は特にその傾向が極端でした。
    WAVという非圧縮フォーマットの制約があるのは仕方ないとはいえ、通常版で50MB近くあるBMSもあり、
    今回のイベントのためにHDD内のデータを整理せざるを得なかった人も少なからずいたと思われます。
    Thumbs.dbの削除し忘れ等、音質・画質とは関係無い所で容量を浪費しているBMSも多く見られました。

    ※Thumbs.dbはWindows2000/XPの縮小画像のキャッシュファイルですが、BMS等を配布する際には容量をとるだけの無駄なファイルです。
     しかしこれは隠しファイル属性であり、エクスプローラの「ツール」メニュー>「フォルダオプション」の中の「表示」タブの中の
    「すべてのファイルとフォルダを表示する」にチェックを入れないと表示されないため、気付かないままアーカイブに入ってしまうことが非常に多いのです。
    また、同じく「表示」タブで「縮小版をキャッシュしない」にチェックを入れないと一度削除しても縮小版を表示するたびに作成されてしまいます。
    BMSを配布するときは不必要なファイルが入っていないかもチェックしましょう。最新版BMSEの「変換ウィザード」も役立ちます。

    次に「本家IIDXを意識した結果の悪い点」ですが、これは主に難易度の上昇と一般キーボードでは反応しない配置です。
    前者はBMSのシミュレート元であるbeatmania IIDX自体が難易度上昇を続けているという点で仕方ないとも言えますが、
    高難度向きではない楽曲でありがなら無理にオブジェを増やして難易度を上げているBMSも中には見られました。
    最近ではBMSを初めて触れるプレイヤーはBOFのような大型イベントのBMSから入っていく傾向があるようです。
    そのあたりも考えると、やはりおまけ程度でも初心者〜中級者の方が楽しめる譜面を付けて欲しいと思うのが個人的な意見です。

    そして後者「一般キーボードでは反応しない配置」については最たる例がSC+1〜7の同時押し、いわゆる「全押し」です。
    本家IIDXが全押しを容認し始めた影響もあってか、今大会でも全押しを使った譜面がいくつか見られました。
    通常のBMSキー配置(shift,z,s,x,d,c,f,v)だと1+6+7や1+2+3などの隣接配置はキーボードのハードウェア仕様のために反応しないケースが多く、
    その場合は微妙にタイミングをずらして叩くしかありません。しかもそれが7つ+SCの同時押しともなると「無理配置」と言われても仕方がありません。
    また、ロングノート譜面ではロングノートオブジェの横で演奏されるノートは全て同時押し扱いになるため、さらにこの状況が発生しやすくなります。
    譜面によっては、一般的なキーボード環境ではロングノートオブジェか同時に押される通常オブジェのどちらかを捨てざるを得ない状況が続くのです。
    実際、そのような配置があったBMSがそれを理由に得点を減点されたケースもありました。
    家庭用のbeatmania IIDX専用コントローラーを使えば全て解決すると言われればそれまでですが、誰もがBMSのためにそこまでの費用を出せる訳ではありません。
    本家IIDXで例えるなら、「DPで左手を1P側に当てておいて右手で2P側の1鍵盤を押しながらスクラッチを回す」等はほぼ不可能。
    キーボードの場合はハードウェアの制約であるため事情は少し違いますが、演奏できない配置はやはり避けた方が無難でしょう。

    余談ですが、ロングノートを採用したDJシミュレーションゲームとしてDJMAXとo2jamが挙げられますが、
    DJMAXはキーボードというハードウェアの制約を考慮し、HD譜面までは同時押しがほぼ全ての環境で反応する2個以内(shiftを含めると3個以内)に収められています。
    o2jamではデフォルト配置が「d,f,g,space,j,k,l」であり、これはどのパターンの同時押しでも反応するため3個以上の同時押しを容認しているようです。

    新たな試み

    今回の大会で新たに導入したシステム「前哨戦」と「BitTorrentによるフルパッケージ版の配布」。

    前哨戦は本戦参加チームのプレゼンテーションという形で今までのBMSイベントに類を見ない試みであり、ほぼ実験的な開催となりました。
    当初は予選として開催しようと考えていましたが、やはり二度手間というイメージが強かったためか反対意見が多く、
    急遽前哨戦という形に変更となりましたが、これはこれで少なからず効果はあったものと思います。
    また、予選を開催する際にフォーラムで「ネームバリューによる評価数の違い」が問題として取り上げられたこともあってか、
    今大会では前回以上に偽名の参加者が多くなりました。

    BitTorrentはミラーサーバーであるnothing.shが503エラー続きで復旧の見込みが無かったため、急遽用意したダウンロード手段です。
    これはP2Pを利用した配信ソフトであり「人気のあるファイルであるほどダウンロードが速くなる」というまさに今回のような大型イベントにはうってつけの性質を持っています。
    このシステムを利用し、ちゃーりー氏との協力の上でトラッカーサイト「ceena ::BitTorrent Tracker::」を拠点に据え、P2P配信を行いました。
    近年はwinny等のP2Pソフトによる個人情報流出でP2P自体に悪いイメージが付いているきらいもありますが、
    それでも多くの方にBitTorrentを利用して頂き、今後のイベントでのサーバーダウンやアカウント削除にも対応できうるものだと思われました。

    その後、トラッカーサイト管理者であるceem氏のご好意で、サイトからのフルパッケージ版の配布も開始していただき、
    さらにYsK-与作氏とunos氏の協力のもと、ミラーサーバーまでも提供することができました。

    インプレッション

    今回はBOF2004・2005以上に問題のあるインプレッション投稿がいくつか見られました。
    特に酷かったのが「VIP〜飛べない俺はただのクマー〜」への0pts複数投稿荒らしです。
    DEE2のイベントCGIのシステムは同一IPでの二重投稿は受け付けない形になっているのですが、
    この荒らしは投稿するごとにプロクシを入れ替えて連続投稿を行うという悪質な手法でした。
    作品・作者に何らかの不快感を覚えたとしても、この様な事を行うのは論外です。
    この件を受け、今後プロクシ経由での投稿は一切禁止にする事となりました。

    また、BMS作者のモチベーションを下げる要因になりかねない発言をしていたインプレイヤーも何名か見受けられました。
    「拷問のようでした」「曲とボーカルが寒い、夏には丁度いいぐらいですが」等の明らかに配慮に欠けた発言は
    見た人が不快感を覚えるのは言うまでもなく、またBMS作者側が怒ってもおかしくはありません。
    残念ながら、このようなネチケットどころか良識さえ感じられない発言が今大会では多く見受けられました。
    実際にこのようなインプレッションに対しての苦情も多数来ている事から、今回は集計するにあたって
    あまりにも良識に欠ける発言と判断したインプレッションは全て無効にした上で集計させて頂きました。
    インプレッションを投稿する場合は評価の高低に関係無く、BMSという一つの作品を作り上げた作者に敬意を払い、
    また見る側のことも考えた上で表現をしっかりと選んで下さい。

    インプレッションはあくまでBMSへの感想を書く場であり、得点やアベレージを不正に操作するためのものではなく、
    登録楽曲やBMS作者をバカにしたり喧嘩を売ったりする場でも、ましてや全く関係無い事を評価として持ち込んでくる場でもありません。
    インプレッションは必要最低限のマナーを身につけてから行って下さい。

    あとがき

    今大会も様々なトラブルがあったり、主催が病気にかかったり(某レビューサイトの文字化けで起こったあの漢字一文字の病気)しましたが、
    なんとか無事に幕を下ろすことができそうです。

    そして、昨年も言った気がしますが今年をもちましてBOFの開催権限を放棄します。
    来年、自分を含めたBOF2006実行委員会がBOF2007の主催を務めることはありません。
    誰かがBOFの主催を務めたいと名乗りを上げない限り、来年以降の開催は無いでしょう。
    つまり、今のところ「BOF4は、ないです。」

    もちろん、新たな主催として名乗り出た誰かからイベント管理の依頼を受ければ、来年も管理を引き受けます。

    それでは、BOF2006の閉幕をここに宣言します。
    参加者の皆様、そしてインプレイヤーの皆様、本当にありがとうございました!

    special thanks

    BOF開催の際にミラーサーバーを用意して頂いたtnj氏、unos氏
    BitTorrentトラッカーと、ミラーサーバーを提供して頂いたceem氏。
    そしてミラーサーバーの用意でご協力を頂いたYsK-与作氏とちゃーりー氏にこの場を借りてお礼申し上げます。
    本当にありがとうございました。

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